ボールの行方
入れ!!ってそう叫んでた
足が動かなくなるくらい頑張った彼の後姿に
お願いだからこれで終わりにしてあげて、と必死に念じていた
こんな運のいい勝ち方なんて
彼はきっと望まないだろうけど
私の声援でボールがネットの向こう側へ落ちるなら
この先声が出なくたっていいくらいに叫ぼうと思った
「お前のか細い声じゃ声援なんて言えるものじゃないな。」
そんな風に真面目に受け取らないでよね
あなたの力になれることなんて何一つないことくらい
わかってるんだから
まして私の応援なんて…
「大丈夫、君の声は真田に届いてるよ。
そうじゃなかったら、あの足で
君の元へ真っ直ぐに戻る事なんてできっこないだろう?
彼の疲れを癒すのは君の仕事なんだから、ほら、笑顔で迎えてあげなよ。」
肩を貸してあげる、なんて言ったら、
あなたはまた怒るんだろうな
でも、今日くらいは傍目を気にせずに頼ってください
きっと誰も冷やかしたりなんてしないから…
たるんでる、なんて幸村も言わないから
ね、弦一郎。
☆あとがき☆
真田、かっこよかったよ!!
とりあえずおめでとう〜!
最後までハラハラさせてくれて
心底心配したよ//
でも、よかった、よかった。
最後の最後で神頼みじゃなくて自分の気迫で押し込んだ
真田の根性に、負けた時の制裁が怖くて必死だった、
などということは微塵もカンジさせない後輩への気配りにも脱帽だよ。(笑)